「不登校の子供がスマホでゲームばっかり、、、」
「このままだと本当にやばいんじゃないか・・・」
といった悩みを持っている親御さん向けの記事です。
学校に行かずにゲームばかりしている子供を見ると、何もしない子供にどうしてもイライラしてしまったり、子供の将来に悲観的になってしまうことも多いかと思います。
こんなことを書いているぼくも中2~高2までは完全にゲーム依存者、ネトゲ廃人だったのですが・・・(苦笑)
実際にネトゲ廃人だった頃の子供の頃の視点からも見て、親御さんが取るべき行動についてお伝えさせていただきます。
スマホは取り上げるべきではないことが多い
親御さんにとってはつらいかもしれませんが、ぼく個人の意見ではありますが、『スマホは取り上げるべきではない』と思います。
一般的には、「ゲームばっかやってる不登校の子供なんて甘えだ!ぶち壊せ!」なんて言う方も一定数いるのですけど、思春期のお子さんにとって、その行動は逆効果になることが多いからです。
意見の1つとして、読んでみていただけると幸いです。
人間の好意・悪意には返報性がある
心理学的にも人間の心は、好意を与えられれば好意を返したくなるし、悪意を与えられれば悪意を返したくなる傾向にあると言われています。
親御さんにとって、「将来のためだから、厳しいことも愛、愛の鞭」と思って取り組んだことも、お子さんから『悪意』だと判断されてしまうと、『悪意』が返ってきてしまいます。
人生経験の長い親御さんと、まだ10代などのお子さんでは、やはり考え方や物の捉え方が全く違います。
例えば、少し年齢を重ねれば、短期的に多少つらくても中長期的にリターンがあることを優先することが、人生経験上、自分の人生において役立つと分かります。
ですが、10代の子供にとっては、そこまで視野が広くないことが多く、とにかく短期的に楽しいことや満たされることを重視してしまう傾向にあるでしょう。
親御さん視点から『良い』と思っていることが、お子さんにとっては『最悪なこと』な場合もありえます。
そして子供にとって最悪なことをされた場合、子供は最悪なことをされたという態度で、悪意を返してきてしまう傾向が強いです。
自由を奪おうとすると反発される
これもまた心理学的な人間の心理傾向の1つなのですが、人は一般的に、『自由を脅かされるとそれに反発する』ようにできていると言われています。
ゲームばかりをしているお子さんの場合であれば、ゲームをするという楽しい活動や熱中している活動を奪おうとすることにとって、子供からとんでもなく反発されるわけですね。
「いいや、それが愛の鞭なんだ」と思う方もいるかもしれませんが、ぼく自身不登校だった頃にもしそれをされていたら、おそらく親をとんでもなく嫌い、そして学校も行かないという最悪の状態になっていたと思います。
親子が不仲になると変わるキッカケが与えられない
ぼくは定時制高校へ入学することで、不登校を脱せて社会復帰することができました。
『定時制高校へ入学する』という環境変化が、変わるキッカケの1つになりました。
でも、もし親との仲が最悪だった場合、
「定時制高校入学しろ」
「は?なんでだよ?しね」
というのがオチだったと思います。
親子の関係が多少良くなれば必ず不登校を改善できるわけではありませんが、不仲の場合、お子さんが変わるキッカケすら与えることができないのではないでしょうか。
もし無理やり子供を変えるなら・・・
「ゲームをするなんて短い人生において時間の無駄だ!」
「絶対に将来後悔する!」
と思っている親御さんも一定数必ずいるはずです。
ゲームから学べることは多少なりあると思いますし、ゲームを仕事にする生き方(eスポーツや動画配信で広告収入を得る)なども可能ではあります。
でも実際のところ、絶対に成功する覚悟がないとほぼ無駄になるのがゲームという存在です。
親御さんの教育ポリシーとして、子供に短期的につらいことをさせても、中長期的に早く自分の足で立てるようになってほしいと願う場合は、環境を無理やり変えてしまうのも1つの方法となります。
ゲームにはそのうち飽きるという事実
他人事のようで申し訳ないのですが、正直、ゲームって好きなだけさせていると、そのうち飽きることが多いです。
実際にぼくも高2の頃に完全に飽きてました。
子供でも続けまくっていると気づくことがある
特に最近だとゲームはインターネットとつながっていて、大半のお子さんが取り組んでいるゲームは、ネットを仲介して人と関わりがあると思います。
ネット上のゲームでは、男女比率で言うと圧倒的に男子が多いのですが、年齢が様々です。
- 小学生の高学年
- 中学生
- 高校生
- 大学生
- ニート・フリーター
- 社会人
といったようなあらゆる属性の方がいるので、ある意味でネット上で他者と関わり、そこで生きていることでお子さんも気づき始めることがあると思います。(ネット上で人と関わっている場合は、必ずあります)
そしてネット上で人と関わるということは、想像がつきにくいかもしれませんが、やはりネット上である程度は人目(他者評価)を気にします。
例えば、平日の昼間からログインしていると不登校だとバレるからログインしないでおこう、とか。
でもこういった心理が出てきている時点で、お子さんは気付き始めています。
「このままじゃ、やばい」という現実に。
親御さんが言わなくても気付いていることが多いんです。
そしてネット上で本人が「やばい」と気付いた時に、そっと、「この高校行ってみない?」などという親からの言葉があれば、子供からしたら高校に行かない理由なんかを見つけるほうが難しくなります。
実際にぼくもそうでした。
ぼくもゲームばかりしていたら飽きた
ゲームをしていたぼく自身の目線で語らせていただくと、ゲームから必ずユーザーは飽きて辞めていきます。
なぜかというと、ゲームの仕組み上の話なのですが、ゲームは運営が新しく面白くするためにアップデートをしていきます。
でもその面白くするアップデートが、ゲームがクソゲーになるキッカケになったり、今までと変化をするせいで今まで良いものがゴミになったりして愛想を尽かされていくんですね。(そのタイミングで新規で入ってくる人は多いです)
そしてその傾向はのめりこんでいる人ほど、強く傾向として現れます。
不登校のお子さんであれば、ゲームのかなりコアな層です。
そういったお子さんの場合、ゲームを少し広い目で見て、「このまま続けててもおもろくないな・・・」と気付く時が時間はかかりますが、ほぼ必ずやってきます。
親御さんにとってはつらい決断かもしれない
「不登校の状態でゲームをさせる」
「不登校の状態でスマホを好きなだけいじらせる」
という決断は、親御さんにとってはかなりキツイと思います。
普通に学校に行ってくれていることがどんだけ幸せか、、、とさえ思ってしまうかもしれませんし、ぼくの母親はすごく思っていたそうです。
ゲームを好きなだけさせるというのは、確実に社会に復帰できるという見込みもない状態で、ある意味で決断を先送りをしているようにさえ思ってしまうかもしれません。
ですが、短期的な解決策を取るほどにお子さんからの反発は強くなりますし、最悪の場合は犬猿の仲になってしまう可能性も高いです。
なので、「こうしろ!」「ああしろ!」と命令するのではなく、まずはお子さんに寄り添ってあげてそこそこ良好な関係にしている状態で、良いタイミングがあれば、『キッカケ』を与えてあげれば、あとはもうお子さんは外にでていくことが多いと思います。
もちろん、確実な解決策ではありません。
でも、実際にぼくも中3の頃に、個別塾に行ってみようとか、学校に夕方だけ先生と掃除をしようとか、そういったことを親から提案されたときに、特に断る理由がなかったのでノリで釣られていました。
ぼくの経験に基づく見解ですので一概には言えないんですが、良い関係作りを親御さんがしてあげれば、適切なタイミングでスンナリお子さんが変わることも多いです。
まとめ
- ゲームを無理やり辞めさせると逆効果の可能性が非常に高い
- ゲームはそのうち飽きる(ほぼ飽きます)
- 子供と良好な関係を気付いているほうが社会復帰のキッカケを与えやすい
といった3行をお伝えしたい内容でした。
ちなみにぼくがネトゲ廃人だった頃に、
- ニート
- フリーター
- 学生
などといった様々な属性の人と出会いましたが、90%以上は社会復帰しています。
残り10%はゲームを変えて親のすねをかじりつつフリーターとかをしている人が多いですね。
そしてあくまでぼくの経験なのですが、よりコアな廃人層(好きなだけゲームをしていた人たち・ゲーム内でめっちゃ強く地位があるような人)のほうが、正社員としてit業界やらで非常に真面目に向上心を持って働いている傾向があるなと感じています。
逆にリアル活動(現実世界)もそこそこ保ちつつ、ゲームに片足突っ込んでる人のほうが、意外と長くゲームという仮想世界を2つ目の現実として生きている傾向にあるな~とも感じました。